2016/12/5「185(ひとはこ)読書会」レポート/テーマ:ホーム

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    185読書会レポート

    日時:2016年12月5日(月)19時〜21時

    場所:紙月書房

    テーマ:ホーム

    幹事:嵐田

    レポート:嵐田

     

    2011年12月にここ、紙月書房さんで初めてのヒトハコ読書会をしてから丸6年がたちました。ここのところ、東根

    市や村山市での遠征読書会が続いたので、久しぶりの思いを込めて、テーマを「ホーム」とさせていただきました

     

     

    1.青翰堂分店さん

    『容疑者の夜行列車』 多和田葉子 青土社

    青翰堂分店さんが敬愛する作家としてご紹介いただいたのは、ドイツ在住でドイツ語でも作家活動をしている

    多和田葉子。日本とドイツ、いわばホームを二つ持つこの作家の作品は、どこか突き放した感じと不信や不穏を感

    じさせる幻想的なところが魅力だといいます。本作もヨーロッパの国々を夜行列車で旅する人々の怪しげな一夜が

    集められているそうです。

    「多和田さんは、比喩や物事の表し方が鋭くて、言葉にしびれます」との分店さんの紹介に興味をそそられる参

    加者多数でした。

     

     

     

    2.嵐田

    『暮しの手帖85』 暮しの手帖社

    朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」でも話題になった暮しの手帖の冬号です。折り紙で作るドイツのクリスマ

    ス飾りが紹介されていたので購入しました。この他にも煮込み料理やケーキの作り方、編み物など魅力的な記事が

    多く、家庭=ホームの代表的な雑誌だと再認識です。

     

    『昭和の犬』 姫野カオルコ 幻冬舎

    昭和初期の飼い犬事情や動物と暮らすことの意味などが、主人公の人生を通して淡々と描かれていきます。自分

    の育った家に居場所がなかった主人公が、犬とはいつでも心を通わすことができたのはどうしてなのでしょうか。

    暗くて地味ですが、不思議と胸を打つ小説です。

     

     

     

    3.おおきなねこさん

    『あの家に暮らす四人の女』 三浦しをん 中央公論新社

    今年から女性の多い職場に異動になったという、おおきなねこさん。女同士というのは、集う場所が「職場」で

    はなく「家」だとこんなにも密な関係になるのかというちょっと意味深なコメントに興味をそそられました。

    『明るい夜に出かけて』 佐藤多佳子 新潮社

    「ホーム」を「本来の自分」と捉えたらどうでしょうか。うまく自分を出せず、家族や社会との距離感を埋めら

    れない主人公の生き方。でもそれもそのまま肯定できるのではないでしょうか。

    この他、「家」の存在が独特な感性で描かれた『キッチン』 吉本ばなな 福武書店 もご紹介いただきました

    この後、おおきなねこさんが岩手に行った際に話題の『文庫X』を購入されたということで、しばしこの話題で

    盛り上がりました。(ネタバレしません)。

     

     

     

    4.あんさん

    『妊娠カレンダー』 小川洋子 文春文庫

    あんさんにとって、文学といえば小川洋子というほど好きな作家で、小説の原点となっているといいます。高校

    の頃初めて読んだ『トランジッド』で言葉の美しさや情景の表現に触れて以来の思いだそうです。

    この他、ごみの寄せ集めでできた不気味な館、『堆塵館』(エドワード・ケアリー、東京創元社)もあわせてご

    紹介いただきました。

     

     

     

    5.横山和江さん

    『ペニーさん』『ペニーさんと動物家族』 マリー・ホールエッツ 徳間書店

    長文のこの絵本は、横山さんのお子さんのお気に入りで、何度も頼まれて「苦行」のように読んであげたそうです

    。ペニーさんの優しい顔と動物たちの絵がとても魅力的な絵本です。

    “Ethel & Ernest” Raymond Briggs

    洋書でご紹介いただいたのが、『風が吹くとき』で有名なレイモンド・ブリッグズの絵本。自分の両親の生涯を

    温かいイラストで描いた作品です。この本を見ていたら、ある家の歴史をイラストだけで描いた『百年の家』(J.

    パトリック・ルイス 講談社)を思い出しました。

     

     

     

    6.亡羊堂さん

    『ビタミンF』 重松清 新潮社

    ビタミンFのFとは、ファミリーのこと。身体に一番いいビタミンは家族かなあ、と愛のあふれるコメントがありま

    した。

    『夫婦茶碗』 町田康 新潮社

    この本の帯には「レッツ ドロップ アウト!」という言葉が。こんな生き方もあるのか、これで生活できるのだ、

    というマジメに生きている人には馬鹿らしくなりそうなくらいの逸脱ぶりだそうです。

    『海の見える理髪店』 荻原浩 集英社

    様々なお客の家庭の事情を知ったり、好きでもない落語を聞きに行ったりと、床屋はお客との会話も腕のひとつな

    のだと実感したそうです。

     

     

     

    以上、「ホーム」をそのまま、家庭としてとらえた方が多かったようです。一方で原点や自分らしさというとら

    え方もありました。安らぎの場であり、秘められた隠れ家でもあるホーム。それぞれの思いが垣間見えた読書会と

    なりました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

     

     

     

     

     

     


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