3/16「185(ひとはこ)読書会」開催のお知らせ

0
    3月の読書会のお知らせです。


    日時:3月16日(月)19時〜21時

    場所:紙月書房

    会費:600円(1ドリンク付)

    テーマ:【みどりの本】
    物理的に緑色でも、植物でも、名前でも・・・。



    参加するには、事前に申し込みが必要です。


    申し込み先↓

    185yamagata@gmail.com まで。



    お待ちしています。



    1/11「185(ひとはこ)読書会」開催のお知らせ

    0
      今年もお世話になりました。

      さて、新年の読書会のお知らせです。


      日時:1月11日(日)15時30分〜17時30分

      場所:市民活動支援センター会議室A (霞城セントラル23階)

      会費:200円(茶菓子付)

      テーマ:『ブック・オブ・ザ・イヤー2014』

      2014年に読んだ中から、印象深かった本をご紹介ください。
      「面白かった本」だけでなく、「時間返して欲しい〜本」でも、よいですよ!


      ※読書会の後、18時位から、行きたい方で新年会をしたいと思います。
      お時間がある方は是非!



      参加するには、事前に申し込みが必要です。



      申し込み先↓

      185yamagata@gmail.com まで。



      お待ちしています。









      10/27「185(ひとはこ)読書会」レポート/テーマ:時代小説

      0
        日時:2014年10月27日(月)19時〜21時
        場所:紙月書房
        テーマ:時代小説
        幹事:嵐田

         今年初めての木枯らしが吹いた夜、紙月書房さんにて185読書会を行いました。テーマは“時代小説”。若い女性が多いこの読書会では異色のテーマで「本がみつからない!」との声が続出しましたが、敢行いたしました。その結果は如何に。では始まります。



        1.あんさん 
        『執事とメイドの裏表』 新井潤美 白水社

         16世紀〜20世紀のヨーロッパ、特にイギリスの使用人事情を記した資料本。少女漫画や外国ファンタジーで題材にされやすい“貴族もの”をちょっと踏み込んで楽しむことができます。使用人が多く描かれる作品も紹介されているので、趣向の同じものを探すのにも役立つとのことでした。
        『くまみこ(1)』 吉元ますめ KADOKAWA/メディアファクトリーコミックス
         流行に取り残された東北が舞台。東北人のあるあるネタが満載です。例えば「OIOI」でマルイって読むの?とか近くのユニクロまで車で一時間など、東北の女の子ならではのあれこれに頭をなでなでしてあげたくなるような気持ちになるそうです。
         児童文学やファンタジーが好きというあんさんらしく、その時代背景がわかる執事ものと、東北の時代錯誤ぶりが描かれたコミックという“時代小説”が登場しました。




        2.たまやさん
        『水滸伝(三)』 岩波文庫
        『三国志(一)』 吉川英治歴史時代文庫 講談社

         たまやさんが読書体験の初期の頃に親しんだという二冊をご紹介いただきました。古い中国の“時代小説”は勢いがあり、人物の強さを五行に渡って描写したりという壮大さもあるとか。中国の文学を見直したい気持になりました。




        3.渡辺さん
        『小袖日記』 柴田よしき 文藝春秋

         現代に生きる女性が意識だけ平安時代にタイムスリップし、源氏物語の共同制作者の一人として活躍するというストーリー。平安ものの“時代小説”が出ました。




        4.愚者の楽園さん
        『雪の峠・剣の舞』岩明均  講談社コミックス

         今回、“時代小説”のテーマに戸惑い、ウィキペディアで検索したというグシャラクさん。明治以前の日本を題材にしたものとのことで本棚からようやく見つけたのがこれ。歴史ものの面白さは「現代と結びついた時」を知るところというグシャラクさん。主人公の苦労の報いが現代の秋田市とつながったところで感動したそうです。タイトルの『雪の峠』は戦の隠喩になっており、関ヶ原の戦いで負けた者たちの頭脳戦が描かれます。そして、すさまじいラストには思わず「やられた!」とうなってしまうオチがあるそうです。それは読んでみてのお楽しみですね。
         



        5.亡羊堂さん
        『魔群の通過』『くノ一忍法帖』 山田風太郎 角川文庫

         どちらかというと“時代小説”というより歴史小説になるのではという水戸天狗党の乱を描いた『魔群の通過』は、茨城の那珂湊から敦賀で斬首されるまでの行軍の記録が地図付きで紹介されています。一方、“時代小説”としては『くノ一忍法帖』をご紹介していただきました。シリーズのどれもが艶めかしい表紙のイラストに一同やや興奮気味。にやにやしながらそれを見守る亡羊堂さんのコレクション、ここで日の目を見ることになろうとは。(笑)




        6.井上さん(web参加)
        『楡家の人々 全三巻』 北 杜夫  新潮文庫

         育児休暇中の井上さんから、本を紹介文とともに提供していただきました。「ぐいぐい引き込まれて一気に読んだ」とのことで、モデルとなった斎藤茂吉の家系図も添えてありました。多彩な登場人物とそのエピソードが魅力なだけでなく、密接に関わる時代背景も読みどころの“時代小説”だということです。びっちりと貼られた付箋と綿密な紹介文に驚嘆しつつも、「読んでみたい」との声があちこちで上がりました。井上さん、ありがとうございました。




        7.青翰堂分店さん
        『大江戸歳時記捕物帳 冬の巻』坂口安吾ほか  河出文庫

         ご本人が東京独居OL時代に、日々の忙しさからの逃避としてお風呂の中で読んでいたという一冊。江戸の町や季節の行事などがノスタルジックでいいリラックスタイムになったということでした。少しふやけたページが物語りました。
        『優雅なのかどうか、わからない』 松家仁之 マガジンハウス
         “時代物”の家が登場する小説。著者のデビュー作『火山のふもとで』と同様に建築描写がたっぷり楽しめるそうです。編集者である主人公に古い家を貸すおばあさんがカッコよくて惹かれるとのことです。表紙の写真も印象的な一冊です。
         



        8.しまうまさん
        『王昭君』 藤水名子 講談社

         この日、中国の“時代小説”を取り上げたお二人目。紀元前30年代の前漢の時代に生きた薄幸の美女、王昭君の物語をご紹介いただきました。著者は恋愛小説を得意としているそうで、美しく強い女性として王昭君が魅力的に描かれているとのこと。古代中国のロマンに浸ってみたくなりました。
         



        9.山田正一郎さん
        『至福千年』 石川淳 岩波文庫 

         今回初参加の山田さん。古書で購入したという本書は、幕末の江戸で隠れキリシタンが天下をとるべく暗躍する物語。多彩な登場人物は乞食や非人などの社会の底辺にいる人たちが主です。江戸時代の名所への憧憬も合わせて楽しみたい一冊。




        10.川越ゆりさん
        『ザ・ギバー 記憶を伝える者』 ロイス・ローリー 講談社

         “時代小説”の時代が近未来にいった選書がこちら。あまりにこじつけだと恐縮するご本人でしたが、お話しを聞くうちにこの本の魅力に一同が惹きつけられました。11歳の少年の視点で語られる日常を通して一見平和に見える未来社会の実態が少しづつわかっていくプロセスが面白いとのこと。ラストの解釈が読者にゆだねられている部分も興味深いです。アメリカの児童文学に与えられるニューベリー賞受賞作。




        11.嵐田
        『橋ものがたり』藤沢周平 新潮文庫

         橋を行き来する人々の愛情や人生を描いた短編集。中でも「約束」に描かれた幼馴染の男女の眩しいような心のやりとりに泣けました。井上ひさしの解説がまたぐっときます。雨のそぼ降る日にしみじみと読みたい一冊です。
        『生きる』 乙川優三郎 文藝春秋
         2002年直木賞受賞作。藩の殿様が病死したのに追腹をしなかったとして、世間の白い眼にさらされる主人公。タイトルの「生きる」が重く突き刺さります。人の心の醜さと清々しさを、また弱さと強さをこれでもかと描いた名作です。




         以上、時代小説の定義とその解釈をどうするか、それぞれの変化球の妙が冴えながら、様々な本が登場しました。思い入れの強かった幹事だけがど真ん中ストレートの選書となりました。後ろのカウンターで見守って下さる紙月書房のご主人の「藤沢周平は何度読んでもいい」との言葉にうなずきつつ、いつかみんなもきっと時代小説の泣き所にはまる日が来るのだ!と布石を打ったつもりで閉会となりました。外の寒さとは裏腹に本を語る熱と愛がほわほわとあたりを巡るようでした。
        ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。




         

        8/24「185(ひとはこ)読書会」レポート/テーマ:サイ

        0
          日時:2014年8月24日(日)14時〜16時
          場所:市民活動支援センター 会議室
          テーマ:サイ
          幹事:嵐田

           曇天模様の昼下がり、高層ビルの一角で185読書会が行われました。今回のテーマは「サイ」。祭、西、菜、再、才、災・・・サイはどのような文字に変換してもOKということでお題を出したところ、それぞれに発想いただいたサイ本をお持ちいただきました。では始まります。

          1.永山ゆらさん 
          『ディズニーランドという聖地』 能登路雅子 岩波新書

           ディズニーランドは非日常のお祭り空間というイメージですが、これはアメリカ人にとってのその意味や思い入れを解説した本です。西部出身のウォルト・ディズニーにとって、自然は豪雪や砂嵐などを巻き起こす脅威そのもの。そんな自然に打ち勝つ願いもこめて、夢のような国=ディズニーランドを作ったということです。『オズの魔法使い』もアメリカ人のフロンティアスピリットが表れた話だという永山さん。そんな視点で読んでみても面白そうです。 




          2.嵐田
          『食堂かたつむり』 小川糸 ポプラ社

          『想像ラジオ』いとうせいこう 河出書房新社
          『わたしが好きな和の生活』 きくちいま 河出書房新社
          『よあけ』 福音館書店(細谷亮太氏の好きな本ということでご本人に)
           実はこれ、すべて手持ちのサイン本なのです。サイと振りながらサインとこじつける、ちょっと強引でしたが、すべて思い出の詰まった本ばかり。大切にしまっておきたいです。



          3.笠原さん
          『盆おどる本 盆おどりをはじめよう!』 盆踊ろう会 青幻舎

           この夏発売されたばかりのこの本は、盆踊りのいわれなど、盆おどるために知っておきたいことがよくわかるとのことです。これほど盆踊りを楽しくわかりやすく紹介した本はなかったのではと笠原さん。怪談店長としてこの夏大活躍でした。盆踊りにはもともとご先祖様が参加できるように笠を被り、顔を隠して踊るところが多いようだと話すと、わたなべさんが、地元の盆踊りの様子を写真に撮ると、必ず白いもやが映り込んでいると言い、盆踊りの鎮魂的な意味にも思い至りました。




          4.わたなべさん
          『晩鐘 上・下』 乃南アサ 双葉社

           『風紋 上・下』の続編。ある事件の加害者、被害者双方の家族のその後にスポットを当てた作品です。お互いの心理描写が緊密に描かれながら、傷ついた家族が再生していく様子がドラマティックに描かれています。分厚い作品ですが、長さを感じさせないとのことです。



           
          5.愚者の楽園さん
          『ブッダのことば スッタニパータ』 中村元 訳 岩波書店

           グシャラクさんのサイは、この本の蛇の章にある「犀の角」。家族や友人とのしがらみも、欲やあらゆる感情も断ち、「犀の角のようにただ独り歩め」と教えるこの言葉。繰り返されると強い印象を残します。後にニーチェが自著で展開したものとの相似が感じられ、思想を勉強するダイナミックな面白さを味わったということです。 




          6.亡羊堂さん
          『フランケンシュタイン』 メアリー・シェリー 角川文庫

           有名な人造人間フランケンシュタインですが、その話自体がほとんど読まれていないとのことでご紹介いただきました。フランケンシュタイン博士が死者を再生させて作ったものは醜い怪物で、次々と人間たちに復讐をしていくというストーリーだということです。そもそも、フランケンシュタインとは怪物そのものではなく、作った博士の名前だったということを初めて知りました。




          7.青翰堂分店さん
          『いいビルの写真集』『いい階段の写真集』 BMC(ビルマニアカフェ)

           関西の方の本、ということでお持ちいただいたサイ本はその名の通り、古いビルや階段の写真集。1950〜70年代の大阪のビルということですが、「どやっ!」というパワーが宿っているそうです。カルチャーショックを感じつつ、かっこいいビルや階段に萌えることができます。年月を重ねたものの味わいをビルで感じるのも、一興ですね。



           
           以上、七人七様のサイ、いかがだったでしょうか。文化論から実用書に仏教典、小説に写真集と、あまりにジャンルの異なる本が並び、思惑通りに楽しませていただきました。
           ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。 




           

          10/27「185(ひとはこ)読書会」開催のお知らせ

          0

            10月の読書会のお知らせです。

            今回のテーマは
            時代小説
            です。

            日時:10月27日(日)19:00〜

            場所:紙月書房

            会費:600円(茶菓代)


            ※参加するには、事前に申し込みが必要です。

            申し込み先↓
            185yamagata@gmail.com まで。

            お待ちしています。




             


            8/24「185(ひとはこ)読書会」開催のお知らせ

            0

              8月の読書会のお知らせです。



              今回のテーマは

              サイ

              です。

              (祭・才・歳・菜・災・栽・西・・自由な発想でOK)




              日時:8月24日(日)14:00〜16:00

              場所:山形市民活動支援センター 会議室A (山形市霞城セントラル)

              会費:200円(茶菓代)







              ※参加するには、事前に申し込みが必要です。



              申し込み先↓

              185yamagata@gmail.com まで。



              お待ちしています。











              6/9「185(ひとはこ)読書会」レポート/テーマ:謎

              0

                185読書会レポート

                201469日(月)1900から、 紙月書房さんにて、テーマは“謎”でした。

                参加者:しまさきさん、かわごえさん、たまやさん、ことさん、嵐田さん、愚者の楽園さん、亡羊堂さん、青翰堂分店さん



                ヒトハコ読書会、久々チーズケーキのおいしい、古本カフェ・紙月書房さんに戻ってきました!

                初参加の方2名もお迎えして、いつもにも増して女子パワー全開で、笑いとつっこみトークがはじけた夜でした。



                1.青翰堂分店さん

                『久生十蘭ジュラネスク』から「生霊」 久生十蘭/河出文庫

                 
                謎めいた不思議な小説を書いた久生十蘭。「ひさおじゅうらん」という名前からして、謎めいています。明治生まれ、昭和33年に亡くなった古い作家です。ここ数年アンソロジーが河出文庫から発売されており、それで知りました。

                 
                なんとなく落語のような語り口で、“ぺらぺらぺら”と書かれているお話にのせられて油断していると、“すとん”と謎の世界に落とされます。大きな落とし穴にはまるような落ちではなく、すっと急にスピード感が上がって“すとん”と軽く落とされる感じです。その感じが好きでした。

                 
                タイトルは怖そうですが、「生霊」はべつに怖いお話ではありません。最後に待ちうけているのは「私は誰?」的な謎。はっきりしない終わり方ですが、嫌な感じゃないところがまた魅力です。



                2.嵐田さん

                『椅子がこわい』 夏樹静子著文春文庫

                 
                夏樹静子という、バリバリのミステリー作家が突然原因不明の腰痛に襲われ、痛みの“謎”が解けぬまま、3年の闘病生活を強いられた。

                 
                その“謎”はいかに解かれたか。ぜひ読んで驚いてみて下さい。

                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                 
                紹介が終わったあと、「作家なので、タイトルの『椅子』は仕事を表わしているのですね」と愚者の楽園さん。「なるほど〜」と他は感心しきり。
                 
                頭のいい方で、その人が懸命に作品に取り組んだ事がその病と関係がありそうです。読書会では、実はその“謎の正体”についても、ちょっとだけ教えてもらいました。同じ作者による『心療内科を訪ねて』も続きで読むと、さらに深まるようとのこと。心療内科が今ほど浸透していなかった時代に書かれたものです。先駆者というのは、何にかけても時代を先取りするものなのでしょう。



                3.ことさん

                『怪談実話 FKB話 饗宴』 平山夢明、黒木あるじ 他著竹書房ホラー文庫

                 
                FKBは「F:ふしぎで K:こわくて B:不気味な」の意。

                 
                謎が解決しない話ばかりです。不可解な現象が起こったり、不思議な体験をしたり・・・。すべて伝聞形式で書かれてします。聞いた話なので、解決しない謎が多いのです。全てが解決するわけじゃないところが、本当の話っぽくて面白いです。

                 
                通っている大学の文化祭で、作者のひとりである黒木あるじさんが「こわい話」を聞き、買い取っていたのがこの本を読むきっかけになりました(残念ながらワタシは話がなかったので売れませんでしたが・・・)。こんな小さな話を拾って書けるなんてスゴいと思いました。

                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                 
                この手の本は、今回お休みの怪談店長笠原さんのお得意分野。欠席でも、こわい本が登場するなんて! 毎回、お話を拝聴しているうちに、みんなの体内にFKB細胞が注入されたのかもなと思ってしまいました。



                4.愚者の楽園さん

                『幻の声 NHK広島86日』 白井久夫著岩波新書

                 
                194586日、広島」というだけで、わたしたちの心の中には、あの光景が浮かびます。

                 
                その廃墟の光景の中に、ラジオの声が響いていたことをご存じですか?

                 
                原爆投下直後、ラジオから流れた女性の悲痛な声。その謎を求めて、作者の白井氏(NHK広島に赴任してきたラジオの技術さん)は戦火のラジオ体制をひとつひとつ探りはじめる・・・。1992年発行。

                 
                他の生々しいいわゆる原爆ルポより、幻想的な雰囲気が漂う本です。

                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                 
                愚者さんは、「ひとつひとつ条件に対して、きちんと計算して可能かどうかを検討しており、理性的に書かれていた処が面白かった」「直後の広島で行われていたのが、悲劇でなく仕事だったという処にも新鮮な驚きがあった」との事。

                 
                当時謎を探求してゆく過程で「私もそのラジオを聞いた」という情報が沢山あったそうです。その話から、いとうせいこうの『想像ラジオ』を思い出した人も。

                 
                「岩波新書にこんな本があったんだ」と一同ちょっと敷居の高かった岩波に親近感を抱きました。



                5.たまやさん

                『残酷人生論』 池田晶子著毎日新聞社

                 
                凡百の臨死体験より臨生体験の方が超不思議。生きてることが何よりの謎。

                 
                「精神性より大事なのって何かある?」と言い切る筆者がカッコいい。

                 
                短い文章ですが、頭がゴネゴネした時に読めばスッキリ!

                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                 
                『残酷人生論』のタイトルにちょっとビビりましたが、たまやさんはこの本を「だよね〜、わかるわかる」「そんなに難しく考える事ないんだよね」と読んだそうです。気持が前に向く本のよう。

                 
                池田晶子さんの写真をみんなで拝見・・・美人さんでした。慶應大哲学科卒業で、「考える事ほどおもしろい事はない」と断言していたそうです。若くして(46)亡くなられたのですが、死刑囚との対話等もしていて、いつも「死」を意識していたのではないかとのこと。



                6.亡羊堂さん

                『眠りの謎』 アレクサンダー・A・ボルベイ著 井上昌次郎訳どうぶつ社

                 
                「人はなぜ眠るのか? 眠る必要があるのか?」という疑問があり、この本を手に取りました。

                 
                読んでみて、自分としては「自然界のバランスを保つために、人や動物は眠る」という結論に達しました。植物は光がないと成長できません。夜は成長できないという事です。動物が夜活動していると植物とのバランスがとれなくなります。夜眠る事で、活動を停滞させ、エネルギーの消耗を抑えることで、植物とのバランスがとれるというわけです。

                 
                この本では、平均的な睡眠時間や、レム・ノンレム睡眠の解説など、多角的に眠りについて書かれています。中でも、「時計のない中で生活させると、人は25時間周期にかわってゆく」という話が面白かったです。

                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                 
                他に『白菜のなぞ』(板倉聖宣著平凡社)も紹介いただきました。白菜は鍋や漬物に欠かせない野菜。日本生まれなのかと思っていたら、中国の山東省生まれだそうです。あと、連作して雑種化するといい白菜が採れなくなるそうですよ。身近な野菜の不思議について、思いをはせるひと時になりました。



                7.しまさきさん

                『宮沢賢治の青春』菅原千恵子著角川文庫

                宮沢賢治はどちらかというとちょっと自己陶酔的な気がして、苦手意識があるのですが、「銀河鉄道の夜」は気になる小説です。

                 
                「銀河鉄道の夜」のカムパネルラは妹のトシさんがモデルというのが定説になっていますが、作者は岩手農林高校の同窓だった保阪嘉内こそがカムパネルラで、銀河鉄道の夜は、彼に捧げられたものだと論しています。熱く語られていて、とても説得力があります。

                 
                ワタシとしては、なぜそこまで賢治と嘉内に情熱を持てるのかが『謎』でした。作者に、賢治のよさを改め訊いてみたいです。

                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                 
                しまさきさんは、以前夏休みに「銀河鉄道の夜」を読んで、原稿の欠落があると知り、未完成の作品を発表してよいのかとショックを受けた記憶があるそうです。後に天童の美術館で賢治の肉筆の手紙を見て、紙が凹むほど力強く書かれていたのもとても印象深かったとか。

                 
                ひとしきり、みなさんから宮沢賢治へ「星をよく見ていたがUFOと交信でもしていたのでは?!」とか「理想がちょっと高過ぎるのでは」など、女子たちから言いたい放題のツッコミもありました笑)



                ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

                 “謎”をテーマとした今回の読書会を振り返ってみると、解けた謎半分、解けない謎半分という感じでしょうか。小説から、科学、文学評論、哲学まで、ジャンルに横断性があったのも特徴でしょう。逆にみなさん、ミステリーは外してくるあたり、趣向を凝らしていますね。

                 
                タマネギをむくように、芯がなく、剥き続けているうちに消散してしまうような謎、聞いてみれば案外つまんない謎など、、、謎はまだまだいろいろありそうです。もう一回位、『謎』というテーマでできるかもね、、、という話もチラホラ。また、いつか取り組んでみたいと思います。

                 
                初参加のお二方も、本好きなご様子ですぐに話にまざってくださり、にぎやかな時間を過ごす事ができました。はじめての方、大歓迎ですので、気になる方はぜひ遊びにいらしてください。



                 
                次回の読書会は8月の予定です。予定が決まりましたら、ブログでお知らせします。





                 


                4/6「185(ひとはこ)読書会」レポート/テーマ:新世界

                0
                  185読書会レポート

                  日時:2014年4月6日(日)14:00〜16:00
                  場所:市民活動支援センター会議室
                  テーマ:新世界
                  参加者:亡羊堂さん、嵐田さん、あんさん、笠原さん、伊藤啓子さん、愚者の楽園さん、井上さん

                  霞城セントラル23Fより山形市街を臨みながらの読書会です。突然、雪が舞い散りおどろきました!



                  1、 亡羊堂さん
                  ・『すばらしい新世界』オルダス・ハックスリー著/講談社

                   明るい未来を期待してタイムマシンで行ってみたらすばらしい新世界はそこにはなく、愚者の楽園が。人工授精で赤ん坊は壜の中で育てられ、人間は生産されている世界。管理された階級社会、全体主義が支配するディストピア(=アンチユートピア)を描いたSF小説です。
                  ・『猿とエッセンス』オルダス・ハックスリー著/サンリオSF文庫
                   原子爆弾で世界が崩壊した後の世界を描いた作品。核戦争後、ニュージーランドが残りました。あわせて同著者の『道化芝居』(世界名作文庫)も紹介されました。
                  ・『月世界探検旅行』(カバヤ児童文庫)
                   カバヤキャラメルに入っているカードの点数を集めるともらえたおまけ本です。本書は昭和28年に発行、なんと、エドガー・アラン・ポーの作品です!




                  2、 嵐田さん
                  ・『ゲド戦記兇海錣譴刃嗄悄戰襦瓮哀ぅ鹵/岩波書店

                   ドヴォルザークの「新世界」という曲は、彼がアメリカに行ったとき「すごい!」と思って作った曲だそうです。そこから新世界=アメリカという発想があります。
                   さて、ゲド戦記を読破した方はいらっしゃるでしょうか?1巻はメタファーが多く読みづらいのですが、2巻は状況設定が面白いです。巫女として地下の神殿の中で育てられた少女がゲドによってそこを脱出し、新しい世界へ出ていくまでが描かれます。地下の世界の異常性に気付き、自由の世界にあこがれる少女の心理がスリリングでした。




                  3、 井上さん
                  ・『煙か土か食い物』舞城王太郎著/講談社
                  舞城王太郎という作家をご存じですか?幾度も芥川賞の候補になっている覆面作家です。私が好きな作家なので紹介します。特徴的なのは彼の文章で、独特の口語体はスピード感を感じ、読んでいて心地よいリズムになっています。本書はデビュー作のミステリーです。積極的にはすすめませんが、こんな世界もあります。
                  ・『土門拳の古寺巡礼』池田真魚監修/クレヴィス
                   仏像は好きですか?大学のとき、日本美術史を専攻していた関係で仏像が持つ魅力に目覚めました。土門拳は被写体としての仏像の切り取り方のセンスが抜群です。彼に撮られてしまうと、その仏像の持つ全く新しい魅力がひらかれるようです。




                  4、 あんさん
                  ・『Think―夜に猫が身をひそめるところ』吉田音著/筑摩書房

                   現実と空想の境目が分からなくなるフシギな本です。淡々とした文体で語られる「人間社会のスキマにひそむ、謎や猫」の物語に登場するアイテムと猫がアートな写真で多数掲載されていて、本のカタチとして新しいと感じました。フシギな本を作ることで有名な夫婦のデザインユニット「クラフト・エヴィング商會」から届けられたどこまでも謎の解けない本です。
                   また、クラフト・エヴィング商會を知るきっかけになったのは小川洋子さんの『博士の本棚』(新潮社)で、心に残っている本をエッセイで紹介しています。

                  ここで小川洋子さんについて話題に。彼女が描く世界は「こわい」よね、ラジオがおもしろいよ〜などなど。




                  5、 笠原さん
                  ・『新・世界怪魚釣行記』武石憲貴著/扶桑社

                   新世界要素が題名の途中までしかありませんが、最近買った本なので紹介します。世界の怪魚の他に、日本の怪魚も載っています。世界には、そして日本にもこんな魚がいたのかと驚きます。著者は秋田出身。秋田にはライギョがたくさんいて、彼の釣りの原点になったそうです。釣りだけではなく旅行・冒険エッセイとしても面白いです。




                  6、 伊藤啓子さん
                   「新世界」について思い当たらなかったので、自分の場所はどこか?と考えました。本のある空間と、台所が「ワタシの世界」でした。
                  ・『あの商店街の、本屋の、小さな奥さんのお話。』高橋しん著/白泉社
                   商店街の小さな本屋さんのお話です。今は大型書店がほとんどですが、小さい時はこういうお店がありました。東京の街の本屋に嫁いで1週間で旦那さんが亡くなり、小さな奥さんは独特の感性で本を売っていきます。「本」に対する思いが独特で、本屋さんをとりまく人々の視線もステキです。
                  ・『台所のおと』幸田文著/講談社
                   夫婦で小料理屋を営んでいましたが、夫が体調を崩し寝たきりに。夫は妻の包丁や水道の音で自身の病状を知ります。台所や食べ物に対する作者の独特な視点と、リズミカルで魅力的な文体には活力があります。あわせて『幸田文台所帖』(平凡社)も紹介されました。




                  7、 愚者の楽園さん
                  ・『アデン・アラビア』ポール・ニザン著/晶文社

                   著者はサルトルと同年代で高校から大学まで一緒に過ごした親友であり、共産主義者です。ヨーロッパの大学に入り公務員や銀行員になってこのまま理性的に、自分を抑圧するように生きていくのが嫌で、アラビアのアデンで家庭教師をしながら人をよく観察していました。しかし東洋のアデンも西洋の縮図だった現実に幻滅して、怒ってヨーロッパに帰ります。ここで怒りをおぼえるところに若い人にしか断言できない種類の希望と強さを感じます。20歳のときに出会ってほしい作品です。
                  「ぼくは二十歳だった。それがひとの一生でいちばん美しい年齢だなどとだれにも言わせまい。





                   

                  6/9「185(ひとはこ)読書会」開催のお知らせ

                  0
                    6月の読書会のお知らせです。



                    今回のテーマは



                    です。



                    日時:6月9日(月)19:00〜20:30位



                    場所:紙月書房



                    参加費:600円(1ドリンク付き)



                    人数:10名位



                    ※参加するには、事前に申し込みが必要です。



                    申し込み先↓

                    185yamagata@gmail.com まで。



                    お待ちしています。










                    2/23「185(ひとはこ)読書会」レポート/テーマ:冬

                    0
                      185読書会レポート



                      2014年2月23日(日)10:30〜

                      於:山形まなび館

                      テーマ:冬



                      参加者:ことさん、亡羊堂さん、青翰堂分店さん、ツワブキ座さん、嵐田さん、小林さん、あんさん、井上さん、笠原さん



                      ヒトハコ読書会はじまって以来の午前の会。きらきらした冬の日差しがのぞく日曜日の朝、さわやか空気の中で読書会、スタートです。





                      1.ことさん

                      『セント・メリーのリボン』 稲見一良著/新潮社


                       犬好きにはたまらない一冊です。猟犬探しの仕事をしている主人公と猟犬ジョーの話。ハードボイルドな主人公の猟犬と暮らす日々が描かれています。

                      “猟”というと冬のイメージがあります。物語の端々から見える冬の描写が、猟犬のかっこよさを引き立てている気がします。馴染みがない猟の仕方や猟犬との暮らしも読んでいるとわかるようになります。

                      1993年に発行された著者のデビュー作です。犬好きの父から薦められました。







                      2.亡羊堂さん

                      『瞽女物語』 斎藤真一著講談社文庫


                       斎藤真一の描いた、雪原を行く瞽女(ごぜ)の列の絵が強く印象に残っていて、この本を紹介しようと思いました。

                      斎藤真一の絵は、天童にある出羽桜美術館で見る事ができます。出羽桜美術館では李朝の焼き物も見ごたえがありお薦めです(出羽桜美術館の李朝陶器が掲載された「銀花」も持参いただきました)。





                      『冬の夜ひとり旅人が』 イタロ・カルヴィーノ著ちくま文庫

                       古書価のつくイタリア人作家の作品です。持ってはいても、読んでいなかったので、この機会に読んでみました。

                      本をめぐる小説なのですが、どんな話と聞かれても、説明するのが難しい内容です。いろんな話が、途切れ途切れになっていて、本に対する皮肉っぽい話のようにも感じました。







                      3.青翰堂分店さん

                      『雪の練習生』 多和田葉子著新潮文庫


                      カバーのクマに惹かれて買った本。白い息を吐きながら、スープを食べている後姿があまりに人間クサく、気になってしまいました。

                      あるホッキョクグマの三代にわたる物語です。この小説の世界では、クマと人間が社会の中で同居しており、クマは動物園やサーカス等で勤務しています。労働条件の改善を目指してストを起こしたり、自分の生きた日々を振り返って自伝を執筆したりもするのです。

                      この本の魅力は比喩の素晴らしさにあります。ちょっと理屈っぽい硬質感ただよう口調は作者がドイツ在住の作家だからかもしれません。寒さや冬について、心惹かれる表現が沢山ありました。じっくり落ち着ける冬、言葉を楽しむ読書におすすめです。







                      4.ツワブキ座さん

                      『羆嵐』 吉村昭著新潮社


                      羆(ひぐま)vs村民。前半「クマこえぇぇぇ〜」→中盤「マタギすげえぇぇぇ!」→終盤「(・・・白・・・まっしろ・・・)」という心境の変化がすごくある読書でした。

                      村が襲われ、リアルなヒグマの怖さを感じる前半。途中で伝説のマタギが登場し、クマを倒します。その後に続く“ふわけ”のシーンは、なんだか神話を読んでいるような気がしました。最後はまっしろな気持で本をとじました。大正時代に北海道で本当に起きた話です。

                      こわすぎるヒグマのビジュアルが、表紙・裏表紙・見返しと、これでもかと繰りかえされるところもすごい!(装幀は辰巳四郎)。ちなみにタイトルは「クマを殺すと嵐がおきる」という言い伝えからとられているようです。





                      ツワブキ座さんは遊佐町で読書会mojibaccaを主催されています。mojibaccaの今月の読書会テーマも“冬”だったとの事!そちらでは今回紹介していただいた『羆嵐』の他に、『八甲田山死の彷徨』、『原発ホワイトアウト』、『34丁目の奇跡』がお薦めされたそうです。いつか、なんらかの形で交流してみたいなぁと思いました。







                      5.嵐田さん

                      『ふゆのようせい ジャック・フロスト』 カズノ・コハラ作石津ちひろ訳光村教育図書


                      イギリス在住日本作家による、青と白の清冽な版画で表現した絵本。冬になると必ず読み聞かせに使う一冊です。

                      主人公はコリンちゃんと冬の妖精ジャック・フロストが、ある約束をして一緒に遊びます。

                      陽気なジャック・フロストが魅力。去ってゆく、劇的なラストシーンも、カラっとしていてよいのです。

                      他の参加者さんからの情報では、ジャック・フロストは、他の物語にも登場するような有名なイギリスの妖精だそう。サンタクロースに命ぜられて、ウサギと一緒に旅に出されると言ったお話もあるようです。



                      嵐田さんは「冬や雪に神秘的なものを感じる」という事で、以下の本もご紹介いただきました。

                      『雪のひとひら』 ポール・ギャリコ著/矢川澄子訳/新潮文庫(矢川澄子の解説がおもしろい)、『ムーミン谷の冬』 トーベ・ヤンソン著/山室静訳/講談社文庫(かわいいだけじゃない)、『白のなぞなぞ』 柴田武・谷川俊太郎・矢川澄子編/大修館書店(世界のなぞなぞを集めた本)。







                      6.小林さん

                      初参加の小林さんは、今回聞くだけのご参加。

                      以前、絵本の読み聞かせに関連するお仕事もされていたそうです。最近は小説をよく読み、浅田次郎が好きとの事。『羆嵐』も既に読まれたとか。ヒグマのコワさで再度『羆嵐』の話がちょっと盛り上がりました。





                      7.あんさん

                      『アンダーザローズ 1 冬の物語』 船戸明里著幻冬舎

                      19世紀イギリス貴族の世界を描いたマンガです。

                      母の死をつきとめるために、自分より身分の低いロウランド家に引き取られた主人公ライナス。ロウランド家をひっかきまわすライナス君が魅力的です。たった11才なのに、悲壮感と切迫感がすさまじいのです。

                      シリアスなドラマで、なぜ主人公がこんなにひねくれているのかが説明されないまま、シビアな展開がぐるぐる起こります。黒が多い画面も印象的。現在7巻まで出ていますが、まだ完結していません。







                      8.井上さん

                      『邂逅の森』 熊谷達也著文春文庫


                      大正〜昭和にかけてのマタギの物語。地主の娘に手を出した事で土地を追われ、炭鉱で働いていた主人公のマタギの青年富治。炭鉱の閉鎖を受けて、再びマタギになり、物語が進んでいきます。秋田、月山、肘折が舞台になっているところも興味深いです。

                      ツワブキ座さんが話したような“狩りの最後は神話的な様相を帯びる”という感覚は、この物語にも共通しています。旅マタギの世界や、マタギ同志のなわばり争い等、自分ができない体験を読む楽しみを味わえます。

                      一番よかったのは、主人公の妻イクの存在。なかばやっかいばらいのように、主人公のつれあいにされた元娼婦なのですが、次第に変わってゆく様がよかったです。いさぎよくて、いい女なんです!





                      『かさじぞう(こどものとも傑作集)』 瀬田貞二再話赤羽末吉画福音館書店 

                      20代の頃は関心がなかったのですが、30代になって赤羽末吉の絵が好きになりました。『かさじぞう』では、扇型の画面構成や色合いがよいです。特に、水彩のにじんだ感じが雪をあたたかく表現していて心惹かれます。

                      『かさじぞう』のお話の展開は、いろんなパターンがあるようです。お地蔵さんに足があるパターンや、おじいさんがお地蔵さんにかけるのが笠だったり、手ぬぐいだったり、蓑だったり。あとぞうりをあげたパターンもあるようです。みんなに親しまれているお話だからでしょう。







                      9.笠原さん

                      『雪男は向こうからやって来た』 角幡唯介著集英社


                      ヒマラヤへ雪男を捜索しに行った様子を伝えるノンフィクションです。

                      捜索のエピソードと同量位、雪男に惹かれる男たちの横顔が描写されています。何度も捜索に出かける人が多く、これが最後と言いながらまた出かけてゆく様が数多く描かれています。中には、6度も行って6回目に雪崩にあって亡くなった鈴木紀夫さん(ルバング島での小野田さん発見者)の話もあります。なぜ、そんなに雪男に惹かれるのかという思いで、読み進めました。

                      読んでみて、自分が雪男がすてきだと思ったのは足跡しか残っていないところ。その足跡も雪の上なのでもすぐに消えてしまいます。存在のあやふやさが魅力です。最後には、自分も雪男を探しに行ってみたいと思ってしまいました。





                      他に、『八甲田山死の彷徨』も最後は怪談っぽくなっていて、お薦めです。八甲田山を舞台にした怖い話は他にもあり、現代百物語の『新耳袋』で一番怖い話は「八甲田山」だと言われています。



                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



                      “冬”をテーマとした今回の読書会を振り返ってみると、「クマ・マタギ・猟」といったハードさのあふれる本が多かったのが興味深かったです。厳しい自然をより身近に感じる季節だからでしょうか。また一方で、「神話的・神秘的」という表現も多く聞かれ、冬の持つ魅力の複雑さを感じる事ができました。



                      次回の読書会は4月6日です。 年度はじまりの月にふさわしく、テーマは“新世界”。テーマを聞くだけでちょっとワクワクしてきます。ご参加をお待ちしています。











                      カテゴリー



                      最新の記事

                      最近のコメント

                      • 一箱古本市@山形、無事に終了しました。
                        春るるる
                      • 8/4「185(ひとはこ)読書会」開催のお知らせ
                        かや
                      • 一箱古本市@山形(2012.9.9)募集要項
                        吉田屋遠古堂

                      リンク



                      アーカイブ

                      qrcode

                      PR