8/24「185(ひとはこ)読書会」レポート/テーマ:サイ

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    日時:2014年8月24日(日)14時〜16時
    場所:市民活動支援センター 会議室
    テーマ:サイ
    幹事:嵐田

     曇天模様の昼下がり、高層ビルの一角で185読書会が行われました。今回のテーマは「サイ」。祭、西、菜、再、才、災・・・サイはどのような文字に変換してもOKということでお題を出したところ、それぞれに発想いただいたサイ本をお持ちいただきました。では始まります。

    1.永山ゆらさん 
    『ディズニーランドという聖地』 能登路雅子 岩波新書

     ディズニーランドは非日常のお祭り空間というイメージですが、これはアメリカ人にとってのその意味や思い入れを解説した本です。西部出身のウォルト・ディズニーにとって、自然は豪雪や砂嵐などを巻き起こす脅威そのもの。そんな自然に打ち勝つ願いもこめて、夢のような国=ディズニーランドを作ったということです。『オズの魔法使い』もアメリカ人のフロンティアスピリットが表れた話だという永山さん。そんな視点で読んでみても面白そうです。 




    2.嵐田
    『食堂かたつむり』 小川糸 ポプラ社

    『想像ラジオ』いとうせいこう 河出書房新社
    『わたしが好きな和の生活』 きくちいま 河出書房新社
    『よあけ』 福音館書店(細谷亮太氏の好きな本ということでご本人に)
     実はこれ、すべて手持ちのサイン本なのです。サイと振りながらサインとこじつける、ちょっと強引でしたが、すべて思い出の詰まった本ばかり。大切にしまっておきたいです。



    3.笠原さん
    『盆おどる本 盆おどりをはじめよう!』 盆踊ろう会 青幻舎

     この夏発売されたばかりのこの本は、盆踊りのいわれなど、盆おどるために知っておきたいことがよくわかるとのことです。これほど盆踊りを楽しくわかりやすく紹介した本はなかったのではと笠原さん。怪談店長としてこの夏大活躍でした。盆踊りにはもともとご先祖様が参加できるように笠を被り、顔を隠して踊るところが多いようだと話すと、わたなべさんが、地元の盆踊りの様子を写真に撮ると、必ず白いもやが映り込んでいると言い、盆踊りの鎮魂的な意味にも思い至りました。




    4.わたなべさん
    『晩鐘 上・下』 乃南アサ 双葉社

     『風紋 上・下』の続編。ある事件の加害者、被害者双方の家族のその後にスポットを当てた作品です。お互いの心理描写が緊密に描かれながら、傷ついた家族が再生していく様子がドラマティックに描かれています。分厚い作品ですが、長さを感じさせないとのことです。



     
    5.愚者の楽園さん
    『ブッダのことば スッタニパータ』 中村元 訳 岩波書店

     グシャラクさんのサイは、この本の蛇の章にある「犀の角」。家族や友人とのしがらみも、欲やあらゆる感情も断ち、「犀の角のようにただ独り歩め」と教えるこの言葉。繰り返されると強い印象を残します。後にニーチェが自著で展開したものとの相似が感じられ、思想を勉強するダイナミックな面白さを味わったということです。 




    6.亡羊堂さん
    『フランケンシュタイン』 メアリー・シェリー 角川文庫

     有名な人造人間フランケンシュタインですが、その話自体がほとんど読まれていないとのことでご紹介いただきました。フランケンシュタイン博士が死者を再生させて作ったものは醜い怪物で、次々と人間たちに復讐をしていくというストーリーだということです。そもそも、フランケンシュタインとは怪物そのものではなく、作った博士の名前だったということを初めて知りました。




    7.青翰堂分店さん
    『いいビルの写真集』『いい階段の写真集』 BMC(ビルマニアカフェ)

     関西の方の本、ということでお持ちいただいたサイ本はその名の通り、古いビルや階段の写真集。1950〜70年代の大阪のビルということですが、「どやっ!」というパワーが宿っているそうです。カルチャーショックを感じつつ、かっこいいビルや階段に萌えることができます。年月を重ねたものの味わいをビルで感じるのも、一興ですね。



     
     以上、七人七様のサイ、いかがだったでしょうか。文化論から実用書に仏教典、小説に写真集と、あまりにジャンルの異なる本が並び、思惑通りに楽しませていただきました。
     ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。 




     

    一箱古本市@山形(2014.10.11)、終了しました

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      2014.10.11の一箱古本市@山形は無事に終了しました。

      店主のみなさま、ご来場のみなさま、ありがとうございました!



       消しゴムはんこブックカバーづくりコーナー 盛況でした!

       読書サークル展示 見応えがありました




       

      一箱古本市@山形(2014.10.11)関連イベント情報

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        一箱古本市@山形当日、まなび館でのイベントです。↓

        ■消しゴムはんこでブックカバーをつくろう/参加無料■

        鳥谷部恵理子先生の作品をお借りして、自由にブックカバー(文庫)を作ります。
        先生からのアドバイスを受けることもできます〜♪
        自分だけのおしゃれなカバー、おもしろいカバーをつくってみませんか!
        申込み不要で随時開催ですので、お気軽に是非ご参加ください。

        開催時間 午前11時〜午後3時 
        場所:まなび館多目的ルーム(入口から左側廊下つき当りの奥です)


        また当日は、隣接する七日町商店街が歩行者天国となります。

        七日町商店街のホームページ

        七日町商店街のFacebook


        「七日町クラフト天国」「ハロウィン仮装パレード」なども開催されるようです。
        こちらも楽しみですね。




         


        一箱古本市@山形(2014.10.11)、店主さん紹介

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          一箱古本市@山形(2014.10.11)、店主さんの紹介です!

           


          1. たまや
          漫画と古本です。スピリチュアル系が多め。
           


          2. 亡羊堂
          推理/SFを中心にちょっと珍しい絶版文庫(サンリオSF文庫など)、非ベストセラー文芸書から美術書、雑誌まで幅広く出品します。ニッチな分野ですが、是非 お寄りください。
          No book, No life!
           


          3.ロロ美容室
          これもありか!? 古本+ちょっとアメリカ古着、売ります。暇な方、ロロのホームページ見て下さいなっ。http://www.rorobiyousitu.aranjuezcafe.com/
           


          4.ななみやたかちん
          隣の宮城県から出店します。おととし参加して、とても楽しい思い出ができました。今回も戦前の古い文庫本を中心に出品します。よろしくお願いします。
           


          5. 吉田屋遠古堂
          あるときは絵本屋さん。またある時はサブカル・美術書店。そして今回は…どんな本がお目見えするか、当日のお楽しみです!! http://blog.goo.ne.jp/bow1965
           


          6. 山山
          今回も古本に加えて、自作のzine、artbookを出品します。春に出品した「comic」と新しく作った本も持って行く予定です。
           


          7. はてなや
          読み終わった本を処分させていただきます。
           


          8. カムパネルラ書房
          本のページを開きながら、ちょっと思考の旅に出かけませんか?不思議なもの、美しいもの、いろんな本を準備して、あなたを魅惑の旅にご案内します。
           


          9. ラ・リルレロ
          木で小さいお家やお店とか電車、バスなど作っております。七日町のクラフト天国にも出ています。
           


          10.いちご
          一期一会のいちごです。出会いも一期一会ですね。本を通してステキな出会いをしましょう❤
           


          11. 結晶堂
          アート系の本、絵本、漫画、小説などいろいろな本を準備してお待ちしています* 食欲の秋ということで、ごはん関係のコーナーも作る予定です!
           


          12.かまねこ文庫
          岩手から初参加します。昭和の香りを感じるものや、懐かしかったり、可愛かったり、へんてこだったりする本を取り揃えてお待ちしております! ツイッター→@kamanekobunko
           


          13. 愚者の楽園
          「茶色い一箱古本屋」こと愚者の楽園です。秋の夜長に、ちょっと教養が深まるような本を取り揃えております。小難しい本が多いですが、店主は気さく!皆様お気軽にどうぞ。
           


          14.カジワラ珈琲
          持ってるだけでおしゃれに見えるアートっぽい雑誌や、持ってるだけで賢そうに見えるビジネス書、持つのが大変なレンガ系小説など。浮き足立ったラインナップで参加いたします。よろしくお願いします。
           


          15.  一月のめ堂
          久しぶりに帰って来ました。硬軟取り合わせて、みなさんに楽しんでいただけますよう準備しています。よろしくお願いします。
           


          16. en堂書房
          絵本、児童書、コミックスなどをご用意してお待ちいたしております。ぜひお立ち寄り下さい!
           


          17. 西口書店
          西口、「ふらっと」古本屋はじめました。
           


          18.青翰堂分店(せいかんどうぶんてん)
          新しめの多ジャンル本と、とびきり古くておもしろい紙もの(切手・絵葉書)を揃えました。ネットでもゆるっと開店中!
          http://seikando-bunten.ocnk.net/
           


          19. 灯書房
          秋田市からの出店参加です。どこにでもある古本ですが、地元出版本等なかなか見かけない本も持参します。是非、足をお運びください 
           


          20. ばったりたおれ屋
          写真・イラストなどのアート系、暮らし・雑貨・インテリア関連、絵本など。 「おたま」もあるよ。
          https://twitter.com/battaritaoreya
           


          21. ほんきこ。+BBO
          飽きずにミニコミ誌を発行し続け11年。メンバー持ち寄りのノンジャンルの本を持っていきます。小説、雑誌、ノンフィクション、漫画、何でもござれ。やっと一年ぶりに発行した「ほんきこ。」54号も持っていきます。読んでけろっし!
           


          22. 葉っぱ屋(はっぱや)
          はじめまして、葉っぱ屋です。ブックメイドがあなたと本の出会いをお手伝い!エッセイ本・小説メインで色々取り揃えております。
           


          23. うさたまブックス
          母が10年以上前に買った「すてきな奥さん」を始め、実家の本棚に眠っていた雑誌や本などを置いています。少しですが鉛筆やノートなど文房具もあります。お気軽にお立ち寄り下さいませ。
           


          24. RAINBOW BOOKS
          昨年は雨だったので、今回は晴れることを祈って沢山の良い本をもっていきます。
          よろしくお願いいたします。
           


          25. 雨宿り屋
          初参加です。ちょっと手離したくない本も売ろうかな…。友達はきつねのおでん屋にうさぎの洋裁店。どうぞよろしくお願いいたします。
           


          26. スクランブルエッグ
          今年も同人誌を中心に販売します。どうぞよろしくおねがいします。
           


          27. books そら
          小学生の娘と母の本屋です。久しぶりの出店となります。「こども店長」と一緒にのんびり「紙小物づくり」をしています。 秋の空を眺めながらお散歩がてらお立ち寄り下さい♪
           


          28. はみだし書房
          わが家の書棚からはみ出した本…絵本ほか、雑誌などの在庫を放出します。
           


          29. icco文庫(いっこぶんこ)
          今回は、平子理沙まつり、やりたいと思います!平子理沙ファンでなくても、寄ってくださ〜〜い(^o^)笑
           


          30.はじめての本屋さん
          とても古い様々な本がそろっています。
           


          31. はなみずき
          どんな方が来て下さるか楽しみです。片づけや処分するのがもったいないので、古本市に出店することにしました。気に入っていただける本があれば嬉しいです。
           



          以上、計31店の出店です!




           


          一箱古本市@山形(2014.10.11)開催のお知らせ

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            この秋も一箱古本市を開催する事になりましたので、ご案内いたします。



            当日の山形市中心街は、絵本作家の荒井良二さんが芸術監督を務める芸術祭

            山形ビエンナーレ」や、歩行者天国でのクラフトマーケットが開催予定となっています。



            本とアートの秋の一日を一緒に楽しみませんか?



            【日時】

            2014年10月11日(土)10時〜16時

            ※雨天決行



            【場所】

            山形まなび館・前庭 (荒天時は館内1F廊下)



            【申し込み方法】

            下記6項目を明記の上、メールか電話で申し込みください。

            ※メールの件名は『一箱古本市申し込み』でお願いします。



            (1) 住所

            (2)氏名

            (3)電話番号

            (4)メールアドレス

            (5)屋号(お店の名前)

            (6)お店の紹介(100文字以内)



            【申し込み先】

            ・一箱古本市@山形事務局 (五十嵐)

            185yamagata@gmail.com

            TEL 090-9877-8039



            ・山形まなび館

            info@yamagatamanabikan.jp

            TEL 023-623-2285



            ※詳しい募集要項はこちら



            何かありましたら、お気軽にメールやお電話でご相談くださいませ。



            また今回は、消しゴムはんこを使ってブックカバーを作るワークショップも開催します。(参加費無料)

            ご参加を心よりお待ちしています!





            ※一箱古本市については、こちら








             

            10/27「185(ひとはこ)読書会」開催のお知らせ

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              10月の読書会のお知らせです。

              今回のテーマは
              時代小説
              です。

              日時:10月27日(日)19:00〜

              場所:紙月書房

              会費:600円(茶菓代)


              ※参加するには、事前に申し込みが必要です。

              申し込み先↓
              185yamagata@gmail.com まで。

              お待ちしています。




               


              一箱古本市@山形(2014.10.11)募集要項

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                【一箱古本市@山形(2014.10.11) 募集要項】



                ●日時 2014年10月11日(土) ※雨天決行 荒天時は館内1F廊下

                ●時間 10時〜16時まで

                ●場所 山形まなび館・前庭



                ・一つのスペースは80×80センチです。



                ・開催負担金 500円(当日集金させていただきます)



                ・販売物の3分の2は本(雑誌や漫画も含む)でお願いします。※飲食物は不可です。



                ・搬入・搬出は各自で行うこととします。当日の販売も各自の責任でお願いします。





                【申し込み方法】

                下記6項目を明記の上、メールか電話で申し込みください。

                メールの件名は「一箱古本市申し込み」でお願いします。



                (1)住所

                (2)氏名

                (3)電話番号

                (4)メールアドレス

                (5)屋号(お店の名前)

                (6)お店の紹介(100文字以内)



                【申し込み先】

                ・一箱古本市@山形事務局 (五十嵐)

                185yamagata@gmail.com

                TEL 090-9877-8039



                ・山形まなび館

                info@yamagatamanabikan.jp

                TEL 023-623-2285




                 

                8/24「185(ひとはこ)読書会」開催のお知らせ

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                  8月の読書会のお知らせです。



                  今回のテーマは

                  サイ

                  です。

                  (祭・才・歳・菜・災・栽・西・・自由な発想でOK)




                  日時:8月24日(日)14:00〜16:00

                  場所:山形市民活動支援センター 会議室A (山形市霞城セントラル)

                  会費:200円(茶菓代)







                  ※参加するには、事前に申し込みが必要です。



                  申し込み先↓

                  185yamagata@gmail.com まで。



                  お待ちしています。











                  6/9「185(ひとはこ)読書会」レポート/テーマ:謎

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                    185読書会レポート

                    201469日(月)1900から、 紙月書房さんにて、テーマは“謎”でした。

                    参加者:しまさきさん、かわごえさん、たまやさん、ことさん、嵐田さん、愚者の楽園さん、亡羊堂さん、青翰堂分店さん



                    ヒトハコ読書会、久々チーズケーキのおいしい、古本カフェ・紙月書房さんに戻ってきました!

                    初参加の方2名もお迎えして、いつもにも増して女子パワー全開で、笑いとつっこみトークがはじけた夜でした。



                    1.青翰堂分店さん

                    『久生十蘭ジュラネスク』から「生霊」 久生十蘭/河出文庫

                     
                    謎めいた不思議な小説を書いた久生十蘭。「ひさおじゅうらん」という名前からして、謎めいています。明治生まれ、昭和33年に亡くなった古い作家です。ここ数年アンソロジーが河出文庫から発売されており、それで知りました。

                     
                    なんとなく落語のような語り口で、“ぺらぺらぺら”と書かれているお話にのせられて油断していると、“すとん”と謎の世界に落とされます。大きな落とし穴にはまるような落ちではなく、すっと急にスピード感が上がって“すとん”と軽く落とされる感じです。その感じが好きでした。

                     
                    タイトルは怖そうですが、「生霊」はべつに怖いお話ではありません。最後に待ちうけているのは「私は誰?」的な謎。はっきりしない終わり方ですが、嫌な感じゃないところがまた魅力です。



                    2.嵐田さん

                    『椅子がこわい』 夏樹静子著文春文庫

                     
                    夏樹静子という、バリバリのミステリー作家が突然原因不明の腰痛に襲われ、痛みの“謎”が解けぬまま、3年の闘病生活を強いられた。

                     
                    その“謎”はいかに解かれたか。ぜひ読んで驚いてみて下さい。

                    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                     
                    紹介が終わったあと、「作家なので、タイトルの『椅子』は仕事を表わしているのですね」と愚者の楽園さん。「なるほど〜」と他は感心しきり。
                     
                    頭のいい方で、その人が懸命に作品に取り組んだ事がその病と関係がありそうです。読書会では、実はその“謎の正体”についても、ちょっとだけ教えてもらいました。同じ作者による『心療内科を訪ねて』も続きで読むと、さらに深まるようとのこと。心療内科が今ほど浸透していなかった時代に書かれたものです。先駆者というのは、何にかけても時代を先取りするものなのでしょう。



                    3.ことさん

                    『怪談実話 FKB話 饗宴』 平山夢明、黒木あるじ 他著竹書房ホラー文庫

                     
                    FKBは「F:ふしぎで K:こわくて B:不気味な」の意。

                     
                    謎が解決しない話ばかりです。不可解な現象が起こったり、不思議な体験をしたり・・・。すべて伝聞形式で書かれてします。聞いた話なので、解決しない謎が多いのです。全てが解決するわけじゃないところが、本当の話っぽくて面白いです。

                     
                    通っている大学の文化祭で、作者のひとりである黒木あるじさんが「こわい話」を聞き、買い取っていたのがこの本を読むきっかけになりました(残念ながらワタシは話がなかったので売れませんでしたが・・・)。こんな小さな話を拾って書けるなんてスゴいと思いました。

                    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                     
                    この手の本は、今回お休みの怪談店長笠原さんのお得意分野。欠席でも、こわい本が登場するなんて! 毎回、お話を拝聴しているうちに、みんなの体内にFKB細胞が注入されたのかもなと思ってしまいました。



                    4.愚者の楽園さん

                    『幻の声 NHK広島86日』 白井久夫著岩波新書

                     
                    194586日、広島」というだけで、わたしたちの心の中には、あの光景が浮かびます。

                     
                    その廃墟の光景の中に、ラジオの声が響いていたことをご存じですか?

                     
                    原爆投下直後、ラジオから流れた女性の悲痛な声。その謎を求めて、作者の白井氏(NHK広島に赴任してきたラジオの技術さん)は戦火のラジオ体制をひとつひとつ探りはじめる・・・。1992年発行。

                     
                    他の生々しいいわゆる原爆ルポより、幻想的な雰囲気が漂う本です。

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                    愚者さんは、「ひとつひとつ条件に対して、きちんと計算して可能かどうかを検討しており、理性的に書かれていた処が面白かった」「直後の広島で行われていたのが、悲劇でなく仕事だったという処にも新鮮な驚きがあった」との事。

                     
                    当時謎を探求してゆく過程で「私もそのラジオを聞いた」という情報が沢山あったそうです。その話から、いとうせいこうの『想像ラジオ』を思い出した人も。

                     
                    「岩波新書にこんな本があったんだ」と一同ちょっと敷居の高かった岩波に親近感を抱きました。



                    5.たまやさん

                    『残酷人生論』 池田晶子著毎日新聞社

                     
                    凡百の臨死体験より臨生体験の方が超不思議。生きてることが何よりの謎。

                     
                    「精神性より大事なのって何かある?」と言い切る筆者がカッコいい。

                     
                    短い文章ですが、頭がゴネゴネした時に読めばスッキリ!

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                    『残酷人生論』のタイトルにちょっとビビりましたが、たまやさんはこの本を「だよね〜、わかるわかる」「そんなに難しく考える事ないんだよね」と読んだそうです。気持が前に向く本のよう。

                     
                    池田晶子さんの写真をみんなで拝見・・・美人さんでした。慶應大哲学科卒業で、「考える事ほどおもしろい事はない」と断言していたそうです。若くして(46)亡くなられたのですが、死刑囚との対話等もしていて、いつも「死」を意識していたのではないかとのこと。



                    6.亡羊堂さん

                    『眠りの謎』 アレクサンダー・A・ボルベイ著 井上昌次郎訳どうぶつ社

                     
                    「人はなぜ眠るのか? 眠る必要があるのか?」という疑問があり、この本を手に取りました。

                     
                    読んでみて、自分としては「自然界のバランスを保つために、人や動物は眠る」という結論に達しました。植物は光がないと成長できません。夜は成長できないという事です。動物が夜活動していると植物とのバランスがとれなくなります。夜眠る事で、活動を停滞させ、エネルギーの消耗を抑えることで、植物とのバランスがとれるというわけです。

                     
                    この本では、平均的な睡眠時間や、レム・ノンレム睡眠の解説など、多角的に眠りについて書かれています。中でも、「時計のない中で生活させると、人は25時間周期にかわってゆく」という話が面白かったです。

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                    他に『白菜のなぞ』(板倉聖宣著平凡社)も紹介いただきました。白菜は鍋や漬物に欠かせない野菜。日本生まれなのかと思っていたら、中国の山東省生まれだそうです。あと、連作して雑種化するといい白菜が採れなくなるそうですよ。身近な野菜の不思議について、思いをはせるひと時になりました。



                    7.しまさきさん

                    『宮沢賢治の青春』菅原千恵子著角川文庫

                    宮沢賢治はどちらかというとちょっと自己陶酔的な気がして、苦手意識があるのですが、「銀河鉄道の夜」は気になる小説です。

                     
                    「銀河鉄道の夜」のカムパネルラは妹のトシさんがモデルというのが定説になっていますが、作者は岩手農林高校の同窓だった保阪嘉内こそがカムパネルラで、銀河鉄道の夜は、彼に捧げられたものだと論しています。熱く語られていて、とても説得力があります。

                     
                    ワタシとしては、なぜそこまで賢治と嘉内に情熱を持てるのかが『謎』でした。作者に、賢治のよさを改め訊いてみたいです。

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                    しまさきさんは、以前夏休みに「銀河鉄道の夜」を読んで、原稿の欠落があると知り、未完成の作品を発表してよいのかとショックを受けた記憶があるそうです。後に天童の美術館で賢治の肉筆の手紙を見て、紙が凹むほど力強く書かれていたのもとても印象深かったとか。

                     
                    ひとしきり、みなさんから宮沢賢治へ「星をよく見ていたがUFOと交信でもしていたのでは?!」とか「理想がちょっと高過ぎるのでは」など、女子たちから言いたい放題のツッコミもありました笑)



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                     “謎”をテーマとした今回の読書会を振り返ってみると、解けた謎半分、解けない謎半分という感じでしょうか。小説から、科学、文学評論、哲学まで、ジャンルに横断性があったのも特徴でしょう。逆にみなさん、ミステリーは外してくるあたり、趣向を凝らしていますね。

                     
                    タマネギをむくように、芯がなく、剥き続けているうちに消散してしまうような謎、聞いてみれば案外つまんない謎など、、、謎はまだまだいろいろありそうです。もう一回位、『謎』というテーマでできるかもね、、、という話もチラホラ。また、いつか取り組んでみたいと思います。

                     
                    初参加のお二方も、本好きなご様子ですぐに話にまざってくださり、にぎやかな時間を過ごす事ができました。はじめての方、大歓迎ですので、気になる方はぜひ遊びにいらしてください。



                     
                    次回の読書会は8月の予定です。予定が決まりましたら、ブログでお知らせします。





                     


                    4/6「185(ひとはこ)読書会」レポート/テーマ:新世界

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                      185読書会レポート

                      日時:2014年4月6日(日)14:00〜16:00
                      場所:市民活動支援センター会議室
                      テーマ:新世界
                      参加者:亡羊堂さん、嵐田さん、あんさん、笠原さん、伊藤啓子さん、愚者の楽園さん、井上さん

                      霞城セントラル23Fより山形市街を臨みながらの読書会です。突然、雪が舞い散りおどろきました!



                      1、 亡羊堂さん
                      ・『すばらしい新世界』オルダス・ハックスリー著/講談社

                       明るい未来を期待してタイムマシンで行ってみたらすばらしい新世界はそこにはなく、愚者の楽園が。人工授精で赤ん坊は壜の中で育てられ、人間は生産されている世界。管理された階級社会、全体主義が支配するディストピア(=アンチユートピア)を描いたSF小説です。
                      ・『猿とエッセンス』オルダス・ハックスリー著/サンリオSF文庫
                       原子爆弾で世界が崩壊した後の世界を描いた作品。核戦争後、ニュージーランドが残りました。あわせて同著者の『道化芝居』(世界名作文庫)も紹介されました。
                      ・『月世界探検旅行』(カバヤ児童文庫)
                       カバヤキャラメルに入っているカードの点数を集めるともらえたおまけ本です。本書は昭和28年に発行、なんと、エドガー・アラン・ポーの作品です!




                      2、 嵐田さん
                      ・『ゲド戦記兇海錣譴刃嗄悄戰襦瓮哀ぅ鹵/岩波書店

                       ドヴォルザークの「新世界」という曲は、彼がアメリカに行ったとき「すごい!」と思って作った曲だそうです。そこから新世界=アメリカという発想があります。
                       さて、ゲド戦記を読破した方はいらっしゃるでしょうか?1巻はメタファーが多く読みづらいのですが、2巻は状況設定が面白いです。巫女として地下の神殿の中で育てられた少女がゲドによってそこを脱出し、新しい世界へ出ていくまでが描かれます。地下の世界の異常性に気付き、自由の世界にあこがれる少女の心理がスリリングでした。




                      3、 井上さん
                      ・『煙か土か食い物』舞城王太郎著/講談社
                      舞城王太郎という作家をご存じですか?幾度も芥川賞の候補になっている覆面作家です。私が好きな作家なので紹介します。特徴的なのは彼の文章で、独特の口語体はスピード感を感じ、読んでいて心地よいリズムになっています。本書はデビュー作のミステリーです。積極的にはすすめませんが、こんな世界もあります。
                      ・『土門拳の古寺巡礼』池田真魚監修/クレヴィス
                       仏像は好きですか?大学のとき、日本美術史を専攻していた関係で仏像が持つ魅力に目覚めました。土門拳は被写体としての仏像の切り取り方のセンスが抜群です。彼に撮られてしまうと、その仏像の持つ全く新しい魅力がひらかれるようです。




                      4、 あんさん
                      ・『Think―夜に猫が身をひそめるところ』吉田音著/筑摩書房

                       現実と空想の境目が分からなくなるフシギな本です。淡々とした文体で語られる「人間社会のスキマにひそむ、謎や猫」の物語に登場するアイテムと猫がアートな写真で多数掲載されていて、本のカタチとして新しいと感じました。フシギな本を作ることで有名な夫婦のデザインユニット「クラフト・エヴィング商會」から届けられたどこまでも謎の解けない本です。
                       また、クラフト・エヴィング商會を知るきっかけになったのは小川洋子さんの『博士の本棚』(新潮社)で、心に残っている本をエッセイで紹介しています。

                      ここで小川洋子さんについて話題に。彼女が描く世界は「こわい」よね、ラジオがおもしろいよ〜などなど。




                      5、 笠原さん
                      ・『新・世界怪魚釣行記』武石憲貴著/扶桑社

                       新世界要素が題名の途中までしかありませんが、最近買った本なので紹介します。世界の怪魚の他に、日本の怪魚も載っています。世界には、そして日本にもこんな魚がいたのかと驚きます。著者は秋田出身。秋田にはライギョがたくさんいて、彼の釣りの原点になったそうです。釣りだけではなく旅行・冒険エッセイとしても面白いです。




                      6、 伊藤啓子さん
                       「新世界」について思い当たらなかったので、自分の場所はどこか?と考えました。本のある空間と、台所が「ワタシの世界」でした。
                      ・『あの商店街の、本屋の、小さな奥さんのお話。』高橋しん著/白泉社
                       商店街の小さな本屋さんのお話です。今は大型書店がほとんどですが、小さい時はこういうお店がありました。東京の街の本屋に嫁いで1週間で旦那さんが亡くなり、小さな奥さんは独特の感性で本を売っていきます。「本」に対する思いが独特で、本屋さんをとりまく人々の視線もステキです。
                      ・『台所のおと』幸田文著/講談社
                       夫婦で小料理屋を営んでいましたが、夫が体調を崩し寝たきりに。夫は妻の包丁や水道の音で自身の病状を知ります。台所や食べ物に対する作者の独特な視点と、リズミカルで魅力的な文体には活力があります。あわせて『幸田文台所帖』(平凡社)も紹介されました。




                      7、 愚者の楽園さん
                      ・『アデン・アラビア』ポール・ニザン著/晶文社

                       著者はサルトルと同年代で高校から大学まで一緒に過ごした親友であり、共産主義者です。ヨーロッパの大学に入り公務員や銀行員になってこのまま理性的に、自分を抑圧するように生きていくのが嫌で、アラビアのアデンで家庭教師をしながら人をよく観察していました。しかし東洋のアデンも西洋の縮図だった現実に幻滅して、怒ってヨーロッパに帰ります。ここで怒りをおぼえるところに若い人にしか断言できない種類の希望と強さを感じます。20歳のときに出会ってほしい作品です。
                      「ぼくは二十歳だった。それがひとの一生でいちばん美しい年齢だなどとだれにも言わせまい。





                       


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