185(ヒトハコ)読​書会開催

0

    一箱古本市@山形で知り合ったメンバーと、「読書会」に興味を引かれた方が12/5日の夜、
    暖かな灯りが燈る古本茶店・紙月書房に集いました。

    コーヒーとカリカリのジンジャークッキーをいただきながら、たっぷり本のはなしを。


    その夜の様子をレポートします。



    【185(ヒトハコ)読​書会】

    開催日時 : 2011年12月5日(月)19:00〜22;00

    開催場所 : 紙月書房(山形市六日町)

    会 費 : お茶&菓子代 1人¥600

    テーマ : ブック・オブ・ザ・イヤー2011


    (参加者 : Kさん、Wさん、Fさん、Tさん夫妻、Sさん、Aさん、Iさん)



    ◆Aさんおすすめ◆

    「3・11(震災)後のモチベーションを上げてくれる2冊」ということで紹介していただきました。

    まず1冊目は、『生きようよ』(細谷亮太著、岩崎書店)

    著者は聖路加病院の小児科医で河北町出身。子どもを看取る機会が多いとか。
    本書は仕事・人への関わり方、その考え方が記されていて、とても参考になったといいます。

    そして先日、細谷氏の講演会を聞きに行き、講演会の中で紹介された絵本が自分の好きな絵本と一緒だったので驚いたというAさん。

    もともと漢詩がベースの絵本で、自然の営みが表されていて心に沁みる…
    その本は、『よあけ』(ユーリ・シュレヴィッツ著、福音館書店)

    絵本は子どものもの、といった先入観が強いですが、子どもだけではなく大人ももちろん楽しめるのです。


    2冊目は、『本屋の窓からのぞいた{京都}』(恵文社一乗寺店著、毎日コミュニケーションズ)

    先月京都に行って来たというAさん。
    本屋版ミシュランガイドで10位以内にランクインしている恵文社一乗寺店に立ち寄ったそうです。

    新刊と古本、雑貨を一緒に置いていて、とても素敵でシンパシーを感じた!とのこと。

    遠方から訪れるファンも多いお店ですが、「実際行ってみて納得。京都に通おうと思う」というAさんでした。






    ◆Kさんおすすめ◆

    今年一番の出来事といえば、3・11東日本大震災。このテーマの出版物も多く、一つのテーマでこれだけ沢山の本が出たのは初めてだろう、とKさん。

    ◇『巨震激流』(三陸新報社)

    数ある震災関係の出版物のなかで写真集部門の一位が本書。

    三陸新報社は気仙沼市の新聞社。

    本書には地震発生直後からの写真が多数掲載され、中央の新聞社に喰われる前にこの地にいる自分たちが記録しなくては、という記者魂を強く感じたとのこと。

    三陸新報は3月12日の震災翌日から新聞を発行しています。

    また、市民が語った地震発生時の証言記事も壮絶だそう…。


    ◇『津波と原発』(佐野眞一著、講談社)

    ノンフィクション作家の佐野眞一が震災の翌週に岩手・宮城そして福島に入り現地で取材をした、聞き書きによる現場のリアルな声が伝わる一冊。

    被災地にて佐野氏は元日本共産党幹部で津波研究家の山下文男さんに会います。

    山下さんは地震発生時に陸前高田市の病院の4Fに入院しており、自分が見る最後の津波を見届ける覚悟でいました。

    津波は病院に激しくぶつかり、濁流が4Fまで上がってきます。

    山下さんは必死にカーテンにすがりつき、助けられました。
    今回の震災での自衛隊の活躍から、これまでいらないと言ってきたが、自衛隊は必要だ!と元共産党幹部は認識を新たにした、といいます。

    また、震災翌日に福島県浪江町にある牧場の様子を見に来た人の話は、やっぱり国は信用できないということを裏付ける証言でした。






    ◆Wさんおすすめ◆

    ◇『おかしな本棚』(クラフト・エヴィング商會著、朝日新聞出版)

    本の本。本の背を並べ、テーマのある本棚が展開されます。

    どんなテーマかといえば、「終わらない本棚」「ある日の本棚」などバラエティに富んだもの。

    セレクトされた本は読書の玄人好みで、まさしく「また欲しい本が増えてまう!!」

    本は蒐集し、所蔵する楽しみがある、とWさん。


    また、松丸本舗(丸善丸の内本店)に行ってみなくちゃ!という声が多数挙がりました。


    ◇『ポルの王子様』(ニトリア書房)

    昭和47年に出版されたこの本は、あの有名な作品によく似せた装丁のもので、中身は三流エロ小説!

    表紙をよく見ると王子様は「星」ではなく「女体(裸の…)」の上に立っている!

    ストーリーの流れは原作に倣ったうえで、ニクソン大統領、ウーマンリブ、学生運動を比喩していたりします。






    ◆Iさんおすすめ◆

    ◇『イトウの恋』(中島京子著、講談社)

    イトウとは探検家イザベラ・バードの通訳をしていた伊藤亀吉のことを指します。

    作者は『日本奥地紀行』(イザベラ・バード著、平凡社)に着想を得て、この物語を描きました。

    中学教師をしている男性が実家でイトウの手記を見つけたことから物語は始まります。

    その手記にはI・Bなる人物が登場します。
    横浜から函館までI・Bと共に旅をしながら次第に彼女に惹かれていくイトウ。
    ハプニング続きの旅の様子も楽しい。

    『日本奥地紀行』とリンクする箇所もあり、併せて読むと面白さが倍増する、ということです。







    ◆Fさんおすすめ◆

    ◇『「甘え」の構造』(土居健郎著、弘文社)

     30年以上前にベストセラーになり、何度も改訂版が出ていて、二年ほど前にも新装版が発行された息の長い本。

    今年初めて通読し、「これはスゴイ!」と思った一冊、ということで紹介いただきました。





    ◆Sさんおすすめ◆

    ◇『やさしいライオン』

    雑誌をよく買うというSさん。

    雑誌の背景には、編集した人や印刷・製本した人・・・本づくりに関わった多くの人がいると思うと捨てられないそうです。

    特に詩が好きで、『詩とメルヘン』をたくさん所蔵しているそう。

    また、絵本も好きで、孫によく買ってあげるとのこと。

    やなせたかしの『やさしいライオン』は特に心に響いた絵本ということです。







    ◆Tさんおすすめ◆

    ◇『LRT:ライト・レール・トランジット―次世代型路面電車とまちづくり―』(宇都宮浄人・服部重敬著、成山堂書店)

    まちづくりに興味があるというTさん。
    車ばかりで動く町はどうなのか疑問に感じているようです。

    本書はLRT(路面電車をより利用しやすく改善したもの)についての解説書で、
    技術面、世界の導入の状況や、LRTの導入により町が活性化した事例が紹介されています。

    LRTの導入によって道路渋滞が緩和され、車に乗らない人々が動きやすくなり、町に出やすくなる効果があるとのこと。

    公共交通機関としてバスがありますが、ルートが分かりにくいために利用しづらいのに対し、LRTは線路が目印の役割にもなっており、どこを通るのか明らかです。

    LRTが目印となったことで、公共交通機関の周知にもなり、バスの利用も増えるという相乗効果があるようです。

    車だと一人当たりの所有面積が広いですが、LRTを利用した場合、その面積は十分の一。
    車社会の欧米でLRTの導入が増えていて、廃線もなく順調に機能しているそうです。

    この本によると、山形市クラスの都市でもLRTの導入例が多いことが分かります。







    以上!

    参加者の皆様、お疲れさまでした〜。




    カテゴリー



    最新の記事

    最近のコメント

    • 一箱古本市@山形、無事に終了しました。
      春るるる
    • 8/4「185(ひとはこ)読書会」開催のお知らせ
      かや
    • 一箱古本市@山形(2012.9.9)募集要項
      吉田屋遠古堂

    リンク



    アーカイブ

    qrcode

    PR